2010年05月09日

不可触民―もうひとつのインド

「ブッダ」や「釈迦の読み方」、また世界史講義録「第20回インダス文明」というサイトで読んで、インドの「不可触民」について知りたいと思い手に取った。
内容の重さが、表紙の美しさを尚更深く際立たせる。

不可触民―もうひとつのインド (知恵の森文庫)

不可触賤民(ふかしょくせんみん)はカースト制度の外側にあって、最も差別される人々。
wikipediaー不可触賤民

「不可触」という「触ってはいけない存在」なのに、暴力を受けたり、強姦されたりする現実。
「浄・不浄」で、「浄」を際立たせる為に生みだされた「不浄」の存在であり、インドに暮らす人々にとって必要不可欠な「不潔な仕事」(皮革労働、屠畜業、街路清掃、洗濯など)を担当する「不可触民」。そこまでは、歴史として、理屈が理解できる。
でも、食器まで別々にしなければならない「不可触」という存在に、暴力をふるったり、強姦したりということが許されている現実は、全く納得できない。
そういう、「理屈が通っていない」ということが、「差別」ということなのだと思い知らされた。

また、「マハトマ・ガンジー」という、現代日本人のほとんどにとっては最たる「聖人」という存在について、今一度考え直さなくてはならないと知った。
ガンジーが、不可触民を「ハリジャン=神の子」と呼んだことや、「リザーブシステム」という制度によって、不可触民の経済的困窮を救おうとしたことで、差別が助長されたというのは、日本で被差別部落出身者を「新平民」と呼んで新たな差別を生んだこととよく似ている。
これに抵抗した「アンベードカル」という人や、不可触民差別に抗う人びとについて、もっと知りたいと思った。
また何より、多くの日本人にとって最後の心のより所である「仏教」の誕生が、このカースト差別や不可触民の存在なくしては語れないことを、今頃になって思い知らされた気がする。
<参考URI>
Wikipedia〜ビームラーオ・アンベードカル
世界史講義録第20回インダス文明
Wikipedia〜不可触賎民
Wikipedia〜マハトマ・ガンディー
Wikipedia〜新平民


posted by わけい at 20:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック