2011年06月25日

100歳の少年と12通の手紙

映画化もされたので、ご存知の方も多いかと思います。
10歳で余命12日と宣告された少年・オスカー。一日を10年と考えて生きて、神さまに一日一通の手紙を書くと決めた。
こんなにも泣いた本が、今まであっただろうか。
神様に出会う方法と、生きることの意味、そして、死なんて怖がらなくて良いんだってこと。自分の信仰心を再確認させてもらった気がします。

キリスト教がベースになっていますが、単なる宗教にとどまらない、真理を感じさせてくれます。



100歳の少年と12通の手紙

印象に残った部分をたっぷり引用。


P17
「いると思えば、神さまは少しずついるようになるそれをずっと続けていれば、完全にいるようになる。そうすれば、いいことがあるよ」
「でも、なにを書いたらいいの?」
「思ってることを。思ってるけどいわないことを打ち明けるんだよ。そのままにしておくと、頭にこびりついて離れなくなるからね。新しい考えが生まれる余地がなくなって、だめな人間になってしまうんだ。話さないと、あんたの頭の中は古臭い考えでいっぱいになってしまうよ」


P18
「オーケー。じゃあ、なんでも頼んでいいんだよね? おもちゃとか、キャンディとか、車とか」
「だめだめ。神さまはサンタクロースじゃないんだから。物はだめ。精神的なものでなくちゃ」
「例えば?」
「例えば、勇気とか、我慢とか、何か教えてもらうとか」
「オーケー、わかった」
「ほかの人のことでもいいよ」
「やだよ、そんなの。一日ひとつなんでしょう。まず自分のために使うよ」


P29
「そう、神さまはプロレスも強いんだ。試してごらん。いまいちばんいやなのはなに?」
「パパとママ」
「じゃあ、パパとママを大嫌いになっちゃいなさい」
「そんなこといっていいの」
「いいの。思いっきり嫌っちゃいなさい。最初はそのことで頭がいっぱいにんるけど、そのうちわかるから。そんな必要はなかったんだって。そういうことをすべて神さまに話して、お願いしてごらん。ぼくのところにきてくださいって」


P32
「そうじゃなくて、神さまの訪問の仕方はとても変わってるんだよ。精神的に訪ねてくるんだ。心の中にね」
ぼくはその言葉が気に入った。すごいと思った。ローズさんはこうつけくわえた。
「そのときになればわかるよ。神さまがきてくれると、元気になれるから」
「オーケー。神さまにいってみるよ。でも、いまいちばん元気になれるのは、ローズさんがきてくれることだけどな」


P63
「よく考えて。なにも感じない神さまと、苦しんでいる神さまと、どっちが身近に感じる?」
「そりゃ、苦しんでる神さまだよ。でも、ぼくだったら……ぼくが神さまなら、神さまみたいになんでもできるなら、苦しまないようにするよ」
「苦しみからはだれも逃れられないんだよ。神さまも。オスカーも。オスカーのご両親も。あたしも」
「わかったよ。でも、なんで苦しむの?」
「いい質問だね。苦しみにもいろいろある。神さまの顔をよく見て。じっくりと。苦しんでるように見える?」
「ううん。不思議だね。見えない」
「そこだよ。肉体的な苦痛と精神的な苦痛は区別しなくちゃ。肉体的な苦痛は避けられなけど、精神的な苦痛は避けられる」
「よくわからない」
「手足に釘を打たれたら、痛いのは避けようがない。選択の余地はないんだよ。でも、死ぬと思って苦しむ必要はない。死がどういうものか、わからないんだから。つまり自分の気持ち次第ってこと」
「死ぬと思って喜ぶ人なんかいる?」
「いるよ。あたしの母親がそうだった。母は死ぬ前、ベッドでにっこり笑ってた。これからなにが起こるのか知りたくて、うずうずしてた」


P66
「人はね、未知のものを恐れるから死を恐れる。でも、未知のものってなに? オスカーには恐れないで信じてほしい。十字架の上の神さまの顔を見てごらん。肉体的な痛みに耐えているけど、精神的な痛みはない。信じてるから。すると、釘の痛みも薄らぐ。神さまは何度もいっているよ。痛いけど、つらくはないって。そう、信仰の恵みはそこ。それを伝えたかったんだ」
「オーケー、怖くなったら、信じるようにするよ」
ローズさんはぼくにキスした。なんだかんだいって、神さまといっしょに人気のない礼拝堂にいて、いい気持ちでした。神さまはすごく穏やかな顔をしていたから。


P68
今夜はなにをお願いしていいかわかりません。きょうはいい一日だったので。あ、ありました。あしたのペギーブルーの手術がうまくいきますように。ぼくみたいにしないでください。いっている意味わかりますよね。

P.S. 手術は精神的なことじゃないので、神さまは扱ってないかもしれませんね。それじゃ、手術の効果がどうであれ、ペギーブルーがちゃんと受け入れられますように。お願いします。


P71
「オスカー、病気は死と同じだよ。事実であって、罰じゃない」
「ローズさんはなんともないから、そういうんだよ!」
「なんともないなんて、どうしてわかるの?」
それを聞いて、ぼくははっとした。ローズさんはいつも元気で、優しくて、なにか問題を抱えているなんて、いままで一度も考えたことがなかったから。


P79
P.S. ぼくたちはもう仲良しですよね。
   誕生日のプレゼントはなにがいいですか。


P86
「ねえ、オスカーはいつか死ぬけど、パパとママも死ぬんだよ」
ぼくはローズさんの言葉に驚いた。そんなこと今まで考えたことがなかったから。
「そう、パパとママも死ぬ。寂しくね。愛するひとり息子のオスカーと仲直りできなかったことをものすごく後悔しながら」
「そんなこといわないで。悲しくなっちゃうよ」
「パパとママのことを考えてごらんよ。オスカーは自分が死ぬことを知ってる。頭がいいからね。でも、死ぬのはオスカーだけじゃない。そこがあんたにはわかってない。みんな死ぬんだ。パパとママも。あたしも。いつか」
「わかってるよ。でも、なんだかんだいって、ぼくが先に死ぬんだ」
「そう。先に死ぬ。だからってなにをしても許されるわけ? ほかの人のことを考えなくてもいいの?」


P96
「最高におもしろい疑問は、永遠に疑問のままってこと。そういう疑問は謎を秘めているから。どの答えも〈おそらく〉って言葉をつけなくちゃならない。はっきりした答えがあるのは、どうでもいい疑問だけだよ」
「〈生きる〉には答えがないってこと?」
「〈生きる〉には答えがいくつもあって、だから答えがないのと同じだってこと」
「ぼくは、生きてみなければ〈生きる〉の答えは見つからないと思う」


P97
「そんな顔しちゃだめですよ、デュッセルドルフ先生。はっきりいって、ぼくはちゃんと薬を飲んだし、先生もやるべきことをやったんですから。すまなさそうな顔をするの、やめてください。先生はひとに悪い知らせを伝えなきゃならないときがある。難しい名前の病気や、助かりませんってことを。でも、それは先生のせいじゃない。肩の力を抜いて、リラックスしなくちゃ。先生は神さまじゃないんですから。自然を意のままに操るなんてできない。先生はただの〈治療する人〉なんです。突っ走るのは……突っ張るのは、やめなきゃ。あまり気負わないほうがいいです。さもないと、この仕事続けられませんよ。自分の顔、見てください」
デュッセルドルフ先生は卵を丸ごと飲み込んだようにあんぐり口を開けてぼくの話を聞いていた。それから、にっこりと、つくり笑いじゃなくて本当にうれしそうに笑って、ぼくにキスした。
「オスカーのいうとおりだ。ありがとう」
「どういたしまして、先生。またいつでもきてください」


P102
あなたは休まなかった。そこに神さまとぼくの違いがあることに気づきました。神さまは疲れを知らない。仕事に飽きることがない。つねに働いている。やれ昼だ。夜だ。春だ。冬だ。それからペギーブルーにオスカーにローズのこと。なんてタフなんでしょう!
ぼくには神さまがいるのがわかった。神さまが幸せの秘訣を教えてくれるのが。それは毎日、初めて見るかのように世界を見ること。
だから、神さまに勧められたとおり、一所懸命やってみました。初めて見るかのように。光や色や木や鳥や動物をじっと見つめた。そしたら、空気が鼻の穴の中を通り、ぼくに息をさせてくれるのがわかった。声が、まるで大聖堂の円天井に響くように、廊下に響くのが聞こえた。自分が生きているのを実感した。ぼくの胸は喜びに震えた。生きる喜びに。感動のあまり声も出ませんでした。
ありがとうございます。神さまがぼくの手を取り、謎の核心へと導いてくれたような気がします。ありがとうございます。
またあした、おやすみなさい。

P.S. お願い。〈初めて〉の感動をパパとママにも味わわせてもらえますか? ローズさんはもう知ってると思います。それから時間があったらペギーにもお願いします。


P104
ぼくは両親に、人生はおかしな贈り物だということを説明しようとしました。最初、人はこの贈り物を必要以上にありがたがって、永遠の命を手にしたいと思いこむ。そのあと、こんどは必要以上に見下して、人生はばら色じゃない、短すぎると考え、投げ出そうとさえする。でも、最後には、人生は贈り物じゃなくて借り物だということに気づく。すると人生に恥じない生き方をしようとする。ぼくは100歳で、ちゃんとわかってものをいっています。人は年を取れば取るほど、人生を味わうためのセンスが必要になる。洗練された人、いわば芸術家にならなくちゃならない。10歳か20歳のときには、どんなばかでも人生を楽しむことができるけれど、100歳になって体がいうことをきかなくなったら頭を使わなくちゃならない。


まずは、神さまに手紙を書いてみよう。

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posted by わけい at 19:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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