2012年03月16日

アンガー・マネジメント―アメリカ・エグゼクティブの間で爆発的に普及!イライラ、ムカムカを一瞬で変える技術



だいぶ自分の感情をコントロールできるようになったつもりでいたけど、これを読んで、まだまだだなぁと思いました。
「怒り」っていうのは、ホントに難しくて、なかなかコントロールできるものではないけれど、コントロールできなければ周囲からの評価を下げることはもちろん、自分自身の自己評価も下げてしまう。
逆に言えば、怒りの感情をコントロールできさえすれば、他の衝動的な感情のコントロールにも応用が利くし、人生を豊かにするきっかけともなると思う。

この本の中では、テクニックや段階を追ったトレーニングが書かれています。
感情のコントロールの出来具合が、どのレベルであっても活用できる本だと思います。
ただ、ある程度のレベルに達している人にとっては、「当たり前のことだな」と思われることも、くどいくらいに注意書きがされています。早急なアンガー・マネジメントが必要な人には、必要不可欠な注意書きだと思うので、人にアドバイスする際の参考に必ずなると思います。また、「当たり前」と思っていることができないのが、人間です。読み返した時に、意外とハッとさせられるのが、このくどいほどの注意書きのようにも思います。

アンガー・マネジメント―アメリカ・エグゼクティブの間で爆発的に普及!イライラ、ムカムカを一瞬で変える技術



目次
はじめに アンガー・マネジメントがあなたの世界を劇的に変える!
序章 できるビジネスマンほどイライラ、ムカムカにふりまわされない
第1章 人間関係を劇的に変える!アンガー・マネジメントのしくみ
第2章 「なりたい自分」のイメージトレーニングから始めよう
第3章 「カチン!」「ムカッ!」ときたときの、感情の抑え方
第4章 記録することで、あなたの怒りを「見える化」しよう
第5章 無理せずできる!「怒らないしくみ」のつくり方
第6章 本心が伝わるコミュニケーション・スキルを身につけよう

印象に残った部分を引用。

P24
あなたを怒らせているものの本当の正体、答えをいってしまうと、その正体はあなた自身です。あなたの選択があなたを怒らせているのです。
どんな出来事も、誰かの存在も、誰かの言動も、実はあなたを怒らせることはできないのです。


P29
「意見や立場の違いを受け入れられないこと」こそが怒りの正体なのです。
ですが、怒りそのものは悪いことではありません。
問題は「怒りのままに行動してしまうこと」なのです。
(中略)
信頼を失うことで、評価を下げたり、人間関係を壊したり、と結局は、怒りをぶつけた人自身のところに、怒りの結果は返ってくるのです。
怒りのままに行動に移すことは、実に多くのものを失うことと同じこと。
そのことを強く肝に銘じてください。


P39
怒りを感じたときにこそ、その「目的」を思い出してください。そうすることで、「怒り」をマネジメントすることに意味が生まれるのです。
(中略)
「怒り」はなくせません。
プラスに活かすもマイナスに活かすもあなたしだいです。


P64
そうすると、市川さんは、「注意をされたり、違う意見を出されたときに、自分を否定されたと感じる」というコアビリーフがあると気づきました。
つまり「注意をする」という行動で、ある日とは、「なるほど。親切な人だな」を思う人もいれば、市川さんのように「俺のことが嫌いなんだな」と思ったりする人もいるのです。


P70
「『なぜ自分は怒るのか?』の原因を徹底して追求するよりも、『自分は怒りをコントロールしてどのようになりたいのか?』を思い描いていこう」
(中略)
怒りの原因を追究することは、過去にさかのぼって、過去の怒りの感情をも思い出していくことです。
その際、かつてのその怒りの感情を思い出し、怒りを強めたり、新たな怒りを付け加えてしまうことがあります。
(中略)
このような「思い出し怒り」を何度も繰り返していくと、軽い怒りもいずれは憎悪や怨念といった、とても強い怒りになってしまうことすらあります。
だから、怒りのコントロールが上手にできないうちは、あまり怒りの原因を追究しないほうがいいのです。
そうではなく、先ほどの例なら、「どうすれば上司と上手に関係をつくっていくことができるのだろう」と考えたほうが、積極的に問題を解決できるようになります。


P74
具体的に、怒りをコントロールして「なりたい自分」をイメージトレーニングするのです。
ただここで気をつけてほしいのは、途方もない状態を「なりたい自分」と考えないことです。
(中略)
なりたい状態になれないからといって、自分を責めたり、まわりの人にあたったり、社会を恨んだとしても自分が苦しくなるだけです。
現実には思いどおりにならないことはいくらでもあります。それを受け入れた上で、自分は何ができるのかを考えるということが大事です。
何度も書いていますが、怒りという感情は、あなたの選択です。ある出来事、誰かの存在、誰かの言動に対して怒るも怒らないもあなたしだいです。
アンガー・マネジメントを実践していくということは、自分の感情は、何かの出来事、誰かの存在、誰かの言動のせいではなく、自分自身の責任であるということを自覚していくことでもあります。


P77
あなたが、怒りをマネジメントし、周囲とうまくコミュニケーションがとれるようになったとして−−−−−。
Q1 誰が最初にあなたの変化に気づくでしょうか。
Q2 その人はあなたのどのようなことに気づくでしょうか。
Q3 そして、その人は何をあなたに言ってくるでしょうか。
Q5 他には誰があなたの変化に気づくでしょうか。
Q6 その人たちはどのようなことに気づくでしょうか。
Q7 なぜその人たちはあなたの変化に気でくのでしょうか。
Q8 変化に気づいたら、あなたに向かってなんと声をかけてくるでしょうか。
Q9 あなた自身は自分のどのような変化に気づくでしょうか。
Q10 感情面ではどのように変化しているでしょうか。どのような感情をもっているのでしょうか。
Q11 行動面ではどのように変化しているでしょうか。それは今日とは違った行動のはずです。いったいどのような行動なのでしょうか。
Q12 あなたにとっての理想の日を10段階の10とすると、今日は何段階にいるでしょうか。
Q13 どうしてそのように思うのでしょうか。
Q14 最近、自分の理想の日に最も近い日があったとしたら、10段階のうちのどれくらいだったでしょうか。
Q15 その日は何をしていた日でしょうか。
Q16 誰と一緒にいましたか。
Q17 その人はあなたのことをどう思っていたでしょうか。

このように、理想とする日知日にあった出来事を詳しくイメージするのです。
当たり前のことですが、「理想の日」とこれを書いている「今日」との間にはギャップがあります。あまり現実とかけ離れたことを創造するのではなく、あくまでも、実現しうる理想の一日を思い描くようにしてください。


P84
自分が変われば、まわりも変わる
まず、24時間アクトカームをする際のポイントは、
「怒ろうが、イライラしようが、ムカつこうが一切感情は関係ない。どんな感情をもったとしても、表面的には徹底して穏やかにふるまう」
ということです。
たとえカチンとくることがあっても、「今は24時間アクトカーム中だから、とにかく穏やかな自分を演じるんだ」と強く思い、ぐっとこらえてください。
24時間アクトカームを行い、徹底して穏やかにふるまうことで、自分にどのような変化があるのか、周囲の人にどうのような変化があるのか、周囲の人が自分を見る目にどのような変化があるのかということを知ることができます。
イライラしがちな人は、いかに自分を変えずに周囲の人を変えるかということに考えがいきがちです。
ですが、自分を変えずに他人を変えることは難しいもの。
だから、ほんの少し自分の行動を変えるだけで、驚くほどまわりの人の反応が変わることを実感することはとても大切なことなのです。
さらに、24時間アクトカームを実践する際は、まわりの人たちに、
「私は、今から24時間ずっと怒らないでいるようにします」
というように宣言してください。
これにより、より真剣に24時間アクトカームに取り組むことができます。
また、自分が穏やかでない行動をした場合にまわりの人たちからチェックをしてもらうことができます。
24時間アクトカームはできるなら、日を開けて何度もやってください。
また必ずしも24時間でなくても、就業時間中の8時間などでもかまいません。
要は、一定の期間怒らないことによって、「怒らないで仕事をした際のまわりの反応」を体験できればいいのです。
この24時間アクトカームを何度もやっていくうちに、「怒らないあなた」に対するまわりの反応はよいものに変わっていくことでしょう。
あなたが怒らないと、あなたが思っている以上に多くのメリットを実感することができるはずです。


P90
人は一瞬にしては怒りません。
怒りの感情が生まれるまでには、人はいくつかの段階をふむのです。だから、私たちはその段階の途中で、衝動をコントロールできるチャンスがあるのです。
(中略)
「衝動的に言い返した場合の段階」
段階1 誰かがあなたに対して何かを言いました

段階2 あなたはそれが何を意味しているのかを考えました

段階3 考えた結果、自分をバカにしている、侮辱していると受け取った結果、怒りの感情が生まれました

段階4 怒りの感情にコントロールされ、怒りを晴らすために相手に対して言い返したのでした


P108
タイムアウトをとるときは、まず相手にタイムアウトをとることを伝えます。そしてある時間後に戻ってくることを約束し、戻ってきたあとに議論の続きをするという約束をします。
例えば、板垣さんであれば、このような感じで本部スタッフにタイムアウトを伝えます。
「申し訳ないですけど、これ以上は冷静に議論できそうにありません。タイムアウトをとらせてもらえないでしょうか。タイムアウトの時間は1時間で結構です。1時間後にまた議論を再開させてもらえればありがたいです」
そして、タイムアウトをとっている間は、リラックスできるような気分転換をしてください。散歩に出たり、お茶を飲んだり、ストレッチをしたり・・・・・・。
なんでもかまいません。自分がリラックスできることをするのです。
逆にタイムアウト中にしてはいけないこともあります。
先ほどの議論を思い出すことです。
先ほどの怒りの感情を思い出すことになってしまっては、タイムアウトをとった意味がありません。
さらに飲酒は御法度です。飲酒はリラックスするどころか、怒りという火に油を注ぐことになります。


P115
「怒りのレベル」
Level 0 怒りの感情なし。とくに対処方法はなし。
Level 1〜3 軽いイライラ、不愉快、不快感。その中でも弱がレベル1で、中程度がレベル2、強がレベル3。ストップシンキング、グラウンディング、コーピングマントラなどの衝動コントロールを少し行えば、わりとラクにコントロールできる。
Level 4〜6 頭に血がのぼる、ムカつく、少し強い怒り。その中でも弱が4段階で、中程度がレベル5、強がレベル6。衝動コントロールのテクニックをいくつか組み合わせればコントロールできる。
Level 7〜9 とても強い怒り、憤り、コントロールできる限界。その中でも弱がレベル7で、中程度がレベル8、強がレベル9。すべての衝動コントロールテクニックを試してみる。それでも効果がなければタイムアウトを使う。またこの段階まで怒りがこないように認識の修正、長期的な行動パターンの修正をもっとトレーニングする。
Level 10 もう自分ではコントロールできない怒り。専門家の助けを求める。


P121
「アンガーログ」
日時:
出来事:
思ったこと:
感情:
感情の強さ:   /10段階
行動:
結果:
異なる考え方:


P128
アンガーログをする際のポイントがいくつかあります。
まず、本書を手にとり、アンガー・マネジメントをしよう!と思った瞬間から、アンガーログを始めてください。
また、アンガーログは、できればムカッときたり、イライラして仕事が滞ったり、誰かを怒ってしまったときに、なるべく一つひとつ記録してください。
できることなら、怒りを感じたときにすぐ書くことがコツです。
手帳なりメモ帳なりを持ち歩いていて、怒ったときにすぐアンガーログをするようにするのです。
アンガーログをする用紙はなんでもかまいません。
それとログをする際にとても大切なこと。
それは、記録している最中に、「なぜ自分はそのように考え、怒ってしまったのか」「なぜ自分はそのような行動をしてしまったのか」ということをあまり深く強く考えないようにすることです。
できるだけ主観や思いを入れないようにアンガーログをするのです。
自分の怒りを、自分の怒りではないかのように冷静に振り返って忠実に記録することを心がけてください。
(中略)
そして、もう一つ大切な役割があります。
それは、怒っているときに、『記録しなければ』いう怒り以外のことに目を向け、怒りを抑えるという意味合いもあるのです。


P135
ストレスは、大きく4つに分けることができます。それは、
1.「重要」かつ「自分で変えられる」 自分の責任で自分で変えていくことを選びます。自分で責任をもって変えていくことで、そのストレスから解放されます。
2.「重要」かつ「自分で変えられない」 そういうものがあるものとして受け入れましょう。世の中には自分ではどうにもならないことはあります。なんでも自分の思う通りにいくわけではありません。この現実を受け入れましょう。
3.「重要でない」かつ「自分で変えられる」 優先順位は高くありませんが、変えられるのであれば、自分の責任で変えていくことを選びましょう。
4.「重要でない」かつ「自分で変えられない」 考えていてもしかたがありません。あなたの人生には関係がないのですから、考えることをやめてしまいましょう。


P138
「あきらめる」だと、自分で変えられないどうにもならないことにも、常に不満が残ってしまうことになります。そうではなく、変えられないことを受け入れた上で、変えられることは何かを小さなことでいいから探すのです。


P192
あなたが本当のところ、何をどのように考え、感じているのかはまわりの人にはわかりません。
だから、まわりの人があなたのことを知るのは、あなたがどのようにコミュニケーションをとるかしだいなのです。
つまりあなたがどんなに一生懸命4、5章で行った「認識の修正」をして怒りを生み出さないよう努力をしても、ちょっとした怒りにまかせてよけいなことや不用意なことを一言でも言ってしまえば、あなたの努力は一瞬のうちにふいになってしまいます。
一方で、あなたがまだ怒りを上手にコントロールできないとしても、よけいなこと、不用意なことを言わなければ、とりあえずは人間関係にヒビを入れたり、壊したりするようなことはなくなるでしょう。


P199
「絶対」「いつも」「必ず」という言葉を使いたくなったら、他に正確な表現ができないか、置き換える言葉や表現を探してみましょう。


P201
決めつけやレッテルをはるのではなく、相手のことをもっとよく理解するよう気をつけてください。
信頼関係は、そのような土台のもとに成り立っているのです。


P203
”べき”もたくさん使うと人間関係を壊しやすい言葉となります。
私たちが”べき”を使うとき、それはどういう意味で使っているのでしょうか。
あなたが”べき”を使うときそれは自分が言っていることが正しい、自分の言うとおりにしたほうがよいということを意味しています。
(中略)
”べき”という言葉で、あなたの価値観や考え方を押しつけないようにしましょう。


P206
誰かに責めの言葉をぶつければ、そこに待っているのは、人間関係へのヒビです。あなたが責めれば責めるほど相手はあなたからどんどん遠ざかっていきます。
怒りのままに相手を責める言葉を使わないようにしてください。


P213
怒りをぶつけないコミュニケーションのコツは、怒りにまかせてよけいなことを言わないことです。


P215
自分の意見をはっきり伝えること、自分の主張を通すこと、相手の立場を思いやることはなんら問題なく両立できることです。
ムカッときても、それを怒りのままにぶつけるのではなく、ムカッときた状況を説明し、相手にわかってもらえるよう丁寧に伝えればいいのです。
相手の「忙しいから仕事をお願いしたい気持ち」を尊重して受け取るのと同時に、「自分だって忙しいから、引き受けられない」という気持ちを尊重してもらえるよう正確に素直に伝えるのです。
これがアサーティブコミュニケーションです。


P221
私は、アンガー・マネジメントを、よく自転車に乗ることに例えます。
自転車は練習すれば誰でも乗れるようになりますが、はじめから上手に乗れる人はいません。ですが一度乗れるようになると、意識しなくても乗れるようになります。「怒り」という感情のマネジメントも同じです。
今まで述べてきたことを実践していただければ、必ず、イライラ、ムカムカしない自分に変わることができます。
怒りにコントロールされることはなくなります。

以前、コモンセンスペアレンティング・トレーナー研修の際に、先生がおっしゃっていました。
「本当の自立支援とは、感情をうまくコントロールして、人とのコミュニケーションがうまくできるようにすること」
できないことは、人に頼れば良い。例えば、料理や掃除ができなくても、できる人に頼んだり、買ってくれば良い。
でも、仕事をしたり、家庭を築いたりするためには、感情のままに行動していては、まずうまくいかない。
まして、できないことをサポートしてもらうにも、感情のままに人と接することはやってはいけないことです。

感情、特に怒りの感情をコントロールすることは、人間が社会的な動物となって以来のテーマだと思います。
社会が複雑化すればするほど、互いに求めることをすり合わせていかなければなりません。それがコミュニケーションです。
今、最も求められているのは、「コミュニケーション能力」と言われますが、それ以上に、「感情のコントロール」がまず重要だと思います。
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