2013年01月24日

北朝鮮スーパーエリート達から日本人への伝言(加藤 嘉一)



最近、ちょくちょく読んでいる加藤 嘉一さんの本です。

Amazonでのレビューはすこぶる悪い評価が多いですが、個人的には、加藤 嘉一さんの本の中では今までで一番読んで良かった本だと思います。

今までの本ももちろん悪くはないのですが、中国でくまなく情報チェックできていれば、彼でなくても書けた本だと思います。
けれどこの本の場合、北京大学で出会った北朝鮮からの留学生との交流をきっかけに、中国と北朝鮮の国境を自分の足でレポートしたもので、密輸や脱北者ビジネスの実態などなど中々かける本ではありません。
これまでも感じてきた通り、彼の日本人に対するイメージの偏りや、日本語の表現力の未熟さからくる誤解は避けられないとも思いますが、そんな人は日本の大学を出た日本人でも大量にいるわけで、18歳で中国に留学し、大学院を出たばかりの若者がここまで書けるのは凄いことです。

悪い言い方をすれば、この本は、非常に拙い。
そして良い言い方をすれば、可能性に満ちている。
彼がコラムニストとして、若手ながらも大量の情報を吟味し、料理して歩んで来た道とは違う、北朝鮮の新しい指導者・金正恩と同世代の彼がこれから自分の力で歩む道を示唆しているものと思います。

北朝鮮スーパーエリート達から日本人への伝言 (講談社+α新書)



目次
第1章 北京大学の最深部
第2章 定食屋での密会
第3章 中朝国境へ
第4章 国境の情報屋
第5章 脱北女性の悲劇
第6章 丹東・延辺の暗黒回廊
第7章 日本人への伝言


彼が北朝鮮と中国の国境をレポートするきっかけになった、北朝鮮から北京大学に留学している、「北朝鮮のスーパーエリート」と呼べる学友からの言葉を引用しておきます。

P8

最も仲よくしていた一人、K君の言葉を思い出した。
「加藤、国際関係にとって、真相がどこにあるか分かるのが国境だよ。なぜ、そこに国境が存在するのかを考えることだ。民族の数と国家の数が異なる理由を考えることだ。国境は天から降ってきたわけじゃない。主権国家という枠組みに縛られている人間が、往々にして暴力的な手法で、勝手に引いたものに過ぎない。
国境で何が起こっているか、国境に何が見えるか、どういう匂いがするか、どういう人達が行き来していて、そこで何が妨害されているか、それらをしっかり理解すること。すべてはそこから始まる。
そして、君達日本人の本当の姿が、そこからはっきり見えるはずだ……」


人気ブログランキングへ
にほんブログ村 本ブログへ
にほんブログ村
<To Be Freedom@読書三昧blog内関連記事>
To Be Freedom@読書三昧: 中国人は本当にそんなに日本人が嫌いなのか(加藤 嘉一)
To Be Freedom@読書三昧: 中国版ツイッターウェイボーを攻略せよ! (山本 達郎)
To Be Freedom@読書三昧: われ日本海の橋とならん  内から見た中国、外から見た日本―そして世界。
To Be Freedom@読書三昧: いま中国人は何を考えているのか(加藤 嘉一)

posted by わけい at 11:16| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック