2013年09月03日

成長創出革命―利益を産み出すメカニズムを変える(横山 禎徳)

デフレの正体 経済は「人口の波」で動く (藻谷 浩介)」の中で、本をあまり読まない藻谷さんがほぼ唯一影響を受けた本として紹介されていたので、読んでみました。

ちょっと古い本なので、今では当たり前すぎることやズレ過ぎている点もありますが、参考になります。

成長創出革命―利益を産み出すメカニズムを変える



目次
第1章 日本企業を「自信喪失」から回復させる
第2章 モノとサービスの良循環が次なる成長戦略
第3章 社会のコレステロールが新しい成長源
第4章 住宅供給システムの「非効率」改善計画
第5章 医療システムのコストダウン計画
第6章 企業変革という利益創造システムの再設計


印象に残った箇所を引用。

P46

真の顧客満足とは、お客が商品を買った時だけ満足を与えるのではなく、お客がその商品を使っている間中、満足させなければならないということなのだ。商品の「生涯」(購入から廃棄まで)にわたって高い顧客満足度を確保して初めて、リピート・オーダーにつながる。


P57

サービス商品はかなりの場合、ユーザーがやるべき作業の代行業なのだ。
戦前、自家用車を持つことが稀だった時代には、運転免許の試験の中に「整備」という科目があった。当時、自動車免許を取得するには自分で整備できることか基本条件だった。しかし、自動車の普及につれて、いろいろな代行業が商売として成り立つようになり、また、人々も自分で整備や修理をやるより代行業に任せるようになってきた。
このようなプロセスを読み解いていくと、サービス業の本質とは、自分でやるべきことをより高い技
能を提供するシステムに任せることだと言える。


P214

今後、営業こそが最も変わらなければならない部門ではないか。なぜなら、「二次市場」での生涯顧客満足度を高め、「一次市場」と結びつけた良循環を形成するうえで最も重要な部門であるからだ。言うまでもなく、今後求められる組織では、お客との距離が短く、接点が広いことが望ましい。しかし、企業内のすべての部門がお客と接することは現実的にはあり得ない。やはり、営業部門が良循環を形成する主体(メイン)となるべきだ。


P218

ムツゴロウこと作家の畑正憲は、すでに昭和四〇年代に注目すべき指摘をしている。東京の百貨店で買い物をしようと娘さんと一緒に北海道から出てきてみたが、結局、何も買わなかったという氏の文章の終わりに、「売ることに喜びを感じない人からは何も買う気がしない」という意味のことが記されている。現在の百貨店の苦境の遠因は、昔からあったのである。
これと同じく、メーカーの方々、特にエンジニア出身の経営者は、「モノを作る喜び」を忘れてはいけないとよく言われる。しかし、「モノを使っていただく喜び」を忘れているのではないかと問いたくなる。
私が建築設計を始めた時の師匠であった故前川国男は、暇があれば自分の設計した建物、例えば、東京文化会館などに出向いて、どのように使われているか眺めていたようだ私の製図台の前に座って、厳しい顔で私の描いた図面を黙って眺めているかと思うと、突然愉快そうに「ロビーのあそこを歩いているあのおっさん、つるっと滑るとまずいなと思ってじっと見ていると、やっぱり滑るんだねー」というようなことをよく言っていたのを思い出す。
「モノ」を作る人とは、それだけの思い入れをもって設計し、愛着を持っているものなのだ。
(中略)
「いやいや世の中、そう簡単なもんじゃないよ。いろいろあるんだよ」というわけ知り顔で語るよりも、「何でこうなんだろう。不思議だな」という「ナチュラル・シンキング」(何物にもとらわれない自然な思考と発想)こそ、今のような先行きが分からず、みんなが自信を失っている変革期には強力な武器になるのではないか。

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posted by わけい at 21:54| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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