2016年11月21日

マーシーの薬物リハビリ日記(田代 まさし)

薬物依存症という病気を経験者が分かりやすく解説したコミックエッセイ。ただし、マンガそのものは、ご本人によるものではありません。
真面目な人ほど、薬物にハマる。。怖ろしいことです。

マーシーの薬物リハビリ日記




目次
第1章 人気絶頂から地獄の「転落人生」へ(リハビリへの第一歩―薬物依存症の回復施設に入所
ダルクでの生活―「薬物依存症」の仲間との支え合い
はじめての覚醒剤―鈴木雅之と出会ってデビューへ ほか)
第2章 世にも奇妙な!?「刑務所」の日々(警察に逮捕―留置場・拘置所の生活
ついに刑務所へ―3年6カ月の懲役刑が確定
刑務所の変!?な規則―刑務所には「4(よん)」はない? ほか)
第3章 「薬物依存症」のマーシーです!リハビリの日々(ダルクに入所―本当に薬物をやめられるのか?
「薬物依存症」という病気―ダルクでのリハビリ
仲間同士での支え合い―元ヤクザ・Tさんとの再会 ほか)

印象に残った個所を引用
P7
病気だから強い意志や根性があったってどうにもならないんですよ

一度でも薬物を使用してしまうと「薬物依存症」という病気にかかってしまい
やめるためには一生「薬物をやめ続ける」という努力をしなければならないんです

最近は若者が気軽に「危険ドラッグ」に手を出して問題になっていますが「最初の1回」をやっちゃったらおしまいなんですよ!

「お前がいうなよ」と思う人もいるでしょうが
薬物のせいで仕事も家族も失い2回も刑務所に入って地獄を見てきたオレだからこそ伝えられることがあると思うんですよね
「田代のダメさを笑ってやろう」くらいの面白半分でもいいから読んでもらえたら嬉しいです


P47
覚醒剤が切れると
「ヤク…ヤクをくれー!」
「む……虫が!虫がー!」
こんな感じになっちゃうと思われているかもしれませんが
実は覚醒剤って禁断症状はほとんどないのでよっぽどの中毒者じゃない限りこんなことにはならないと思います

その辺オレも勘違いしていて
「別に禁断症状なんて出ないもんなぁ」
「オレって覚醒剤を使っても中毒にならない体質なんじゃないかなぁ?」
なんて思っていましたからね

それじゃ なぜ
禁断症状がないのに覚醒剤を使い続けてしまうのかというと……
覚醒剤を使うと脳が覚醒して
寝なくても疲れない
何も食べなくてもお腹が空かない……という状態に

もう何でも出来るような気分になって
スーパーマンになったような感覚なんですよね

でも覚醒剤が抜けてくるとその反動でメチャクチャ眠いし疲れるしお腹空くし……
それで最後には電池が切れたようにコテッと寝ちゃうんですけど
目が覚めた時の気分は最悪!
頭は痛いし身体はだるいし頭は回転しないし……

覚醒剤のおかげで仕事がバリバリできた……なんて思っているから
「あーシャブをキメてシャッキリしなきゃ……」
「こんなんじゃ仕事できないよ」

トリップするためじゃなく
ちゃんとするために覚醒剤を使っちゃう
真面目な人ほど覚醒剤にハマリやすいなんていわれるのは
こういうことなんですよね


P67
オレは
「自分の意志の力で絶対にやめられる!」
……って考えてましたよね

だって薬物のせいで仕事もお金も家族も失って
刑務所にまで入ってつらい思いをして……

これで懲りないヤツはバカでしょ!?
目の前にあってももう絶対やりたくないよ!
……と思ってたんですけど
「みなさんにお約束します!もー絶対に覚醒剤には手を出しません!」
それでもやめられないくらい薬物って怖ろしいものなんですよね


P120
「こんな話を毎日聞いてたら逆に覚醒剤をやりたくなっちゃうんじゃないですか?」
「お前覚醒剤をやめるために一生懸命忘れようとしてるでしょ?」
「そりゃそうですよ!」
「いや、覚醒剤の気持ちよさは一生忘れられないから。だってすんごく気持ちよかったろ?スカーッとして」
「そ……そうですけど で……でもその気持ちよかった思い出を忘れなきゃ、覚醒剤をやめることなんてできないんじゃないですか!?」
「人は喜びや快感を感じる時に『ドーパミン』っていう脳内物質をだしているんだけど、ものすごく美味しい料理を食べた時に出るドーパミンが30、気持ちいいセックスが100だとしたら、覚醒剤を使った時にはドーパミンが1000以上も出てるといわれてるんだよ、そんなに気持ちいいんだもん、忘れるのなんて無理だよ!」

しかも通常だったら「快感」の信号を伝え終わったドーパミンは元の場所に回収されるんだけど
覚醒剤などの薬物はその回収も妨害するからドーパミンが出っぱなし!

「そしてドーパミンの快感って生きていく上で大事な色んなことの重要性すらも忘れさせてしまうくらい強力なものだから、大量のドーパミンが出続けていると、生命を守るために身体はドーパミンの受容体を不活性化してしまうんだ、つまり同じ量のドーパミンが出ていても、もう同じような快感を得られなくなっちゃうの」

だから最初に使った時の強烈な快感を求めて繰り返し薬物を使うんだけど、もう二度と同じような快感を得ることはできない
仕方ないからどんどん量が増えていって、やがて自分じゃコントロールが効かなくなってしまう……
これが薬物依存症の正体だよね

アルコール依存症やセックス依存症なんかも同じようにドーパミンが関係しているんだけど、薬物依存症はそれのパワーアップ版みたいなもんだよ

「だから自分の意志で薬物をやめられるなんて考えない方がいいよ。無理だから。WHOや厚生省だって『薬物依存症は薬物使用をやめたくてもやめられない病気だ』って認めているくらいだからね」
「じゃあどうしたらいいんですか!」

「やっぱり、自分は薬物依存症という病気だってちゃんと認めて、どういう時にやりたくなるのか、その時はどうやって対処すればいいのか……という病気のメカニズムをちゃんと学ばなきゃダメだよね。薬物依存症の人にとって、一番の敵は孤独なんだよ。最初は快感のためや遊び半分で使いはじめたとしても、何度も繰り返しちゃう人っていうのは、結局、孤独や苦しみから逃れるために薬物を使っているケースが多いんだよね」
「確かに……」
「自分ひとりの意志だけで薬物をやめるのはすごく難しいし、誰かから強制的にやめさせられても意味がない。だから一緒にがんばっている仲間たちと苦しみを分かち合って、お互いに支え合い、一緒に歩みながらやめ続けるというのが一番だと思うんだよね」


P125
「そして『JUST FOR TODAY』。10年20年とやめ続けることを考えて悩むより、とりあえず今日一日をしっかり生きていこうってことだよ。オレだって、34年やめてるけど、いつまた使っちゃうか分からないもんね。気持ちよかったもんなぁ〜」
「ダルクの代表がそんなこといっていいんですか……?」
「だって、薬物を使ったこともなくて気持ちよさを知らないヤツに『やめろ』っていわれても説得力ないだろ?気持ちよさを知っているヤツがそれでもやめているというい姿を見せるのが一番説得力あるんじゃないかな」


P143
人生って、辛いことや苦しみを忘れることが重要なのではなくて、起きてしまったことを受け止めて、それでも前を向いて歩いて行くことが重要なんですよね。
犯してしまった罪や過去を消すことは出来ないけれど、「これが幸せだ」という価値観さえ変えていくことが出来れば、きっと未来は変えられると信じています。

これからの僕を応援して下さい。
……とはいいません。

これからも、みなさんから応援してもらえるような人間になれるよう、努力を怠らない人生を送っていくことを約束します!
田代まさし

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posted by わけい at 22:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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