2016年11月21日

のぼうの城(和田 竜)

映画にもなった時代小説。
説明不要ですかね。
楽しく読めました☆


のぼうの城




印象に残った個所を引用

P141
「武ある者が武なき者を足蹴にし、才ある者が才なきものの鼻面をいいように引き回す。これが人の世か。ならばわしはいやじゃ。わしだけはいやじゃ」


P163
「しょうがねえなあ、あの仁も」
たへえは、ひいひい言いながら笑いを呑み込み涙を拭くと、ようやく言葉を発した。
「のぼう様が戦するってえならよう、我ら百姓が助けてやんなきゃどうしようもあんめえよ。なあ皆」
そうたへえが一同に呼びかけると、皆、「ああ」とか「ったくよお」などと、とうてい領主の徴発に応じる百姓とはおもえない態度で返している。
赤子が泣いている。どう諭しても泣き止みそうもない。しょうがないから望みのものを与えてやる。そんな調子であった。
恐ろしい領主に引きずられて城に行くのでもなければ、領民を慰撫する物分かりのいい領主を慕って入城するのでもない。それらはいずれも下から上へ仰ぎみる思考である。彼らを突き動かしたのは、そんな従属から発する思考ではなかった。
--俺たちがついてなきゃ、あののぼう様はなにもできゃしねえ。
そんな馬鹿者を守ってやるという一種の義侠心が、彼らを突き動かしていた。


P199
靭負は敵を見渡しながら、『孫子計篇』の一節を暗誦していた。
--有能なるも敵には無能を示せ。
(初歩の初歩である)
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だれでもできる!「睡眠の法則」超活用法(菅原 洋平)

睡眠がうまくとれないと悩む父のために読んでみました。
簡単ですが、睡眠の質が変わったように思います。読んでよかった。

誰でもできる! 「睡眠の法則」超活用法




目次
第1章 わかりやすい睡眠のメカニズム
第2章 朝にしたいこと
第3章 昼にしたいこと
第4章 夕方にしたいこと
第5章 夜にしたいこと
第6章 不規則な生活でも成果が上がる! 「睡眠の法則」超活用法
第7章 やりたかったことができるようになる! 「脳を成長させる方法」
第8章 よくある問合せ27にバッチリ回答! 菅原洋平の「スリープスクール」

印象に残った個所を引用。
P4
「起床から4時間以内に光を見て、6時間後に目を閉じ11時間後に姿勢を良くする」


P37
起床時間を一定にすれば、スッキリ起きられる


P49
休日にゆっくり寝ていることが平日のイライラをつくってしまい、それを解消しようとして休日にゆっくり寝ていたくなるという負のスパイラルに陥っているのです。


P59
ダメだったと感じるのは、睡眠をl日単位で考えられているせいだと思います。「今日起きられなかったらダメ」と、つい考えてしまいますが、生体リズムはl日で完結する現象ではありません。光が脳に届く時間が少しでも早まれば、翌日はリズムが早まりやすくなります。今朝のがんばりは、数日後、数週間後の朝を変えることになるのです。


P62
デスクライトから30 pで60 数える


P73
実は、成人と同じ睡眠時間で十分になるのは、18歳以降です。生物学的には、小学生以前は11時間以上、小学生は10時間程度、中学生は9時間程度の睡眠が必要です。


P79
睡眠を削るほど、確実に認知磯能が低下しますが、その認知機能の低下を知らせるサインである眠気には気づかなくなっていくということです。つまり、本人は大丈夫だと思っていても、実際の生産性を客観的に評価してみると、恐ろしく低くなっていることがあるということです。


P84
仮眠によって午後の4〜5時間の客観的な能力が上がる


P88
目覚めた後に、ボ一つとしてしまうことを「睡眠慣性(sleep inertia)」と言います。これを防ぐことができれば、目を閉じた後のハイパフォーマンスが期待できます。私たちには、この睡眠慣性を防ぐシステムがもともと備わっています。使い方は・目を閉じる前に目覚める時間を唱えるだけです。これは「自己覚醒法」と呼ばれる方法で、実際に頭の中で目覚める時間を唱えたときは、目覚める数分前に心拍数が上がり、体が目覚める準備をする、ことが明らかになっています。


P89
脳は、眠気を無視されると神経を修復するチャンスを逃してしまうので、大脳の一部分だけを眠らせながら活動しようとします。これが「マイクロスリープ」です。マイクロスリープは、覚醒と居眠りの間の現象で、その長さは、2?7秒と非常に短く、私たちはほとんど自覚することができません。マイクロスリープは、車の運転、パソコン作業、資料の閲覧など、単純な作業をしながら眠らないように努力しているときに起こります。マイクロスリープが起こっているときは、私たちは50%以上の割合でちょっとしたミスをしています。読書をしているときに同じ行を二度読んでしまう、車の運転中に白線を踏んでしまい「おっと」とハンドルを切る、パソコンで文章を入力中に、2回同じキーの間違いをする。このような現象がみられたときは、脳が一部分を眠らせているサインです。
(中略)
自分がちょつとしたミスをするパターンをあらかじめ知っておき、マイクロスリープのサインに気いたら、作業を中断して1分でも目を閉じましょう。この1分が、その後数時間の生産性を高めます。


P95
脳は、視覚を遮断しなければ休まりません


P102
ラジオ体操が、もしも「朝のラジオ体操」ではなく「夕方のラジオ体操」であり、全ての仕事や生活のスケジュールが、夕方の決まった時間に体操することを基準に考えられていたら、日本人はこれほど不眠やうつ病になっていなかったのではないかと思います。


P103
本書を通して最も知っていただきたいことは、「夕方(起床から11時間後)、だけは絶対に眠らないでください」ということです。


P104
夕方に眠ると、成長ホルモンが減るので体重は増えます。肌は荒れますし、全体が低体温になり、免疫力が下がり、元気が出なくなります。疲れやすく、人との交流も億劫になるので、なんとなくいつも家に居たくなります。すると運動量は減り、さらに夕方の体温が上がりにくくなるという負のスパイラルに陥ってしまいます。


P112
難しい案件に取り組んだ日や、たくさんの初対面の人と会った日などは、脳の中の情報量が非常に多いので、入浴中の光を減らし、脳の覚醒を低下させることも、翌日に疲れを持ち越さないためにできる工夫です。


P143
まとまった睡眠がとられないときは、最初の三時間にいかに深い睡眠をつくることができるかが勝負です。


P147
仕事の中でも、アイデアを練る椅子、頭の整理をするために図式化する机、集中して文章を読む場所など、作業が切り替わったことが脳に伝わりやすい環墳をつくることができれば、ハードな仕事の中でも脳にかかる負担を最小限にすることができます。


P156
私たちは、今の生活をガラッと変えたい!と思うときに、たくさんのことを実行するか、特別なことを実行した方が良いと思いがちです。その方が「やった感」がありますし、取り組んでいること自体に満足感が得られます。
しかし一時的な満足感でモヤモヤが解消されても、しばらくするとまたガラッと変えたいと思ってしまいませんか?実は、脳が本当に変わるときは、このような「やった感」は全然起こりません。「やった感」では、脳を変えることはできないのです。


P159
エラーレスラーニングのポイントは、当然できる範囲の中で最も難しい課題を設定することです。


P163
まずは、すぐに実行に移せる人を目指すために、意識してスモールステップをつくってみましょう。一度つくってみると、ずっと気になっていたけど手がつけられなかったことが、あっさりとできるようになります。


P165
常識とは、考え方や価値観ではなく、普段の体の動きそのもの


P167
みなさんが実行することは、今日から当然できることを1つだけ選んで実行する。やめることを1つだけ選んですり替える。それだけです。


P170
脳内のエネルギー配分をしっかり切り替えられれば、仕事の効率はあがります。あれもこれもやらなければ!と焦っているときほど、睡眠を整えるためのスモールステップなんてつくれない、と思ってしまいがちです。しかし、スモールステップをつくることで、あれもこれもしなければという状況から脱却できることも事実です。


P171
例えば、ネット検索をしていると、もう調べることが全て済んだときに、切断することを少しためらう 「間」がありませんか?調べることがもう少しあったかな?と考えている「間」だと自覚されているかもしれませんが、この「間」をつくっているのがドーパミンです。名残惜しい感じ。まだ何かあるかもしれないという期待感がなかなか醒めない感じです。ドーパミンいう物質は期待感をつくる役割をしています。
(中略)
このドーパミンは、期待感をつくる働きはありますが、満足感をつくることはできません。


P173
「やめる」ということをしていれば、「やめられやすい」脳をつくっていくことができます。期待感に翻弄されて、だらだら作業を続けてしまうサイクルを、ぜひ断ち切っていきましょう。


P177
余談ですが、精神科には保護室というものがあります。トイレだけがある真っ白い部屋です。賛否はあると思いますが、これは、脳の興奮により、何でもかんでも情報が脳内に入ってきて混乱する患者さんを、情報を遮断して守るための部屋です。極端な例ではありますが、情報にされされすぎるのは、先ほどのドーパミンの作用も促進されるのでとにかく疲弊します。一週間に半日程度でも良いので、情報に触れない時間を作ってみてください。
(中略)
情報断食を始めると、いったん眠くてしょうがない状態になります。ここで、こまめに目を閉じて、睡眠ー覚醒のリズムを回復させます。すると、徐々に眠気は感じなくなっていきます。これで、本来の脳の状態に戻ったということです。このような脳がつくられれば、大切なことにバッチリ集中でき、生産性が向上するはずです。


P184
不眠症ではないと思うけど、寝不足かも。判断基準は?
起床から四時間後に眠気があれば不足しています。


P192
香りは、他の感覚と違い、脳内の視床という感覚の中継ポイントを通らずに直接大脳に到途します。そのため、香りは大脳活動に強く影響を与えるわけですが、香りを感知する嗅神経は、順化が非常に速いことも特徴です。つまり、すぐに刺激に慣れてしまいます。
アロマの効果が最も高いのは、最初のふわっと香った瞬間です。寝室に入って、ふわっといい香りがすれば、それで睡眠を促す作用があります。


P199
昼に目を閉じるときは、この入眠時心像のようなもわもわっとした考えが浮かんできて、いったん起きたような感じで意識が戻ることがあります。このときは、体の力が抜けて、これから眠りに入っていくような気持ちいい段階です。この段階で思い切って目を開ければ、その後の頭がスッキリし、長く眠りすぎてしまうのを防ぐことができます。


P227
私は臨床では「あなたのおかげで良くなりました」と詩われたら負けだと思っています。あくまで自分自身の力で自分を変えたのであって、作業療法士はまるでいなかったかのような感覚をつくることができれば、その方は、これからの人生、確実に自分で乗り越えていけると思います。

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ソルハ(帚木 蓬生)

アフガン政権崩壊に巻き込まれた、現地の子ども達。その姿を追ったドキュメント。


ソルハ




印象に残った個所を引用

P117
人間は、わたしが恵みをさずけてやると、知らぬ顔でそっぽを向く。そのくせ不幸にみまわれると、今度はうって変わって祈りばかりする。


P208
大部分は同じで、小さなちがいをもっている者どうしのほうが、むしろいがみあう。みょうなもんだ


P279
「もう遅いのだよ。カブールの町を出ていこうとする者は、タリバン兵に捕まる。投獄されたり、その場で射殺されるそうだ」
「どうして?」
ビビはおどろいて聞きます。
「タリバンは、ふつうの市民を盾に使いたいのだよ。ビビ、考えてごらん。カブールの町から一般市民が逃げだしたとすると、町はタリバン兵だけになる。そうすれば、アメリカ軍は、爆弾をどこに落としてもタリバンをやっつけられる。こんな簡単なことはない。ところが逆に、一般市民の中にタリバン兵がまぎれこんでいると、爆弾を落とすにも注意がいる。なるべく市民に犠牲を出さないようにしなければならないからね」


P331
タリバンについて
そうした内紛が続いている間に、力を蓄えて、突然表舞台に登場したのがタリバンです。<タリバン>という呼び名は、イスラム教の神学校で学ぶ人々をさす<ターリブ>から来ています。アラビア語で<学生たち>という意味です。アフガニスタンからパキスタンに逃れ、国境に住みついた難民集団の中には、三百以上の神学校があったといいます。ここで力をもったのが宗教指導者ムッラーたちです。ムッラーはもともとイスラム教に関する法学者の敬称です。しかしタリバンが登場するまで、ムッラーの存在は大きくなく、どこか世捨て人のような生活をしていました。コーフンのすばらしさを説く人くらいの、日陰の存在だったのです。
しかし難民収容所では、このムッラーが大きな力をもつようになりました。少人数の神学校をつくり、収容所で育った子どもたちを教えはじめます。教育といっても、単にコーランを朗唱するのみです。コーランの背景にあるイスラム文化やアラビアの歴史、科学技術や芸術などは、ムッラー自身も知りません。そのため子どもたちへの教育は、非常にかたよったものになりました。イスラム教でも、自分たちとは異なる派の人々とは一切妥協しないという、過激で熱狂的な側面だけが強調されました。タリバンを形成する主な人員は、このような難民出身のパシュトゥン人の若者です。これに、パキスタン国内に潜伏していた元ムジャヒディン、パキスタン軍兵士、それに他のイスラム教国からかけつけたアラブ人の若者も加わって、勢力をのばしていったのです。
タリバンの勢いはすさまじく、アフガニスタンの都市をつぎつぎと占拠していき、一九九六年にはとうとうカブールを占領してしまいます。ビビの物語にもあるように、初めカブールの市民は、タリバンのカブール市内入城に拍手を送りました。これで長年続いた内戦が終わり、平和を手にしたと思ったからです。しかしやがて、それが大きなまちがいだったことに気がつきます。タリバンが押しつけるイスラム教は、自分たちが教えられたイスラム教とはちがう、かつて見たこともないイスラム教だったのです。カブール占領後、タリバンはすぐに布告を出しました。男性市民には、四十五日の間にあごひげをのばさせます。女性には、頭からすっぽりかぶって顔を見せないブルカの着用を命じました。女性が外出するときには、親族の男性と一緒でなければなりません。一方で、元大統領のナジブッラーとその弟を殺害して道路につるし、敵対していた政府要人たちをサッカー場で公開処刑します。こうしてタリバンによる恐怖政治が始まったのです。物語の主人公ビビにつぎつぎと襲いかかる悲しみも、ここに端を発しています。しかしこのタリバン政権を承認する国もありました。東隣のパキスタン、サウジアラビア、アラブ首長国連邦です。
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