毎年書初めはしているものの、字は自慢できるくらい下手です。。。
だから毎日少しずつ少しずつ練習しているものの、まだまだですね。
その参考に読んでみました。
きれいな字を書くための理屈的なことは、すごく納得できて、練習方法を少し実践してみたところ、何となく自分の字が変わってきたなと思えました。
ただ、この本の欠点としては、お手本の字は確かにとても綺麗なんだけど、何となく憧れを感じにくい字だなぁというところです。
もちろん、字にも人それぞれ好みがあるので、私の個人的な好き嫌いでもあるのですが。。。
まっすぐな線が引ければ字はうまくなる
目次
◎これまでの「ペン習字の本」が駄目なわけ
まっすぐな線をきれいに引く---これが、字を書くことにおける基本であり、奥義だ。
実際に書道では、「一」という字を書くだけで、その人の腕のほどがある程度わかって
しまう。しかし、世の中に多数あるペン習字の本を見るに、その基本にまで立ち返って
上達法を解説しているものは皆無に近く、いきなり練習をさせたり、細かい注意点をいくつも
挙げてくる。そのため、読んでもなかなか字が上手くならず、途中であきらめてしまう人が
とても多い。
◎字が下手な人が心の底からほしかった一冊
そこで本書では、「きれいな字とは
どんな字なのか?」「字が下手な理由は」「字がうまくなるとはどういうことか?」などの
根本原理をわかりやすく解説した後、まっすぐな線の引き方とその練習法を紹介。
字が下手な人に欠けている「練習以前の大事な前提」「手本の上手な見方」を解説した
章などは、読むだけで本当に字が見違えてしまう。下手な字に悩むすべての人を救う、
基本から丁寧に解説を重ねた、「本当に字が上手くなる本」である。
印象に残った部分を引用。
書道の師範が、筆だけでなく万年筆やボールペンでも、はては黒板にチョークでも美しい字を書けるのには、二つの秘密があります。
@一つは、書道の師範の頭(脳)には「美しい字のイメージ」が完全に焼き付いているからです。
A二つめに、書道の師範は「まっすぐな線」をきれいに引くことができるからです。
「字がうまくなる」ということは、この二つが進歩すること、と言っても決して過言ではありません。
(中略)
@について具体的に説明すれば、書道家はどんなレベルになっても、新しいお手本に向かったときには、
練習を繰り返して脳にお手本のイメージを焼き付けようとします。そしてイメージが完成したら、こんどはそのイメージを意識しなくても再現できるよう、練習を繰り返すのです。
また、Aについては、
肘を主として、体をいかにうまく使うかを練習するということになります。
肘をとりわけ強調したのは、肘を使わなければ、絶対にまっすぐな線をきれいに引くことはできないからです。
ボールペン字や書道、つまり「字を書くということ」にかぎっては、大人のほうがきれいな字を書けるようになりやすい、というのが私の持論です。
なぜなら子供は、まず漢字を覚えたり、書き取りができるようになること自体に注意が向かわざるを得ないからです。ご自身の記憶をたどってみても、そんな気がしてこないでしょうか。
一方、大人は、字をきれいにすることだけに集中することができます。私の解説を合為で理解したうえで、手を動かすことができます。今までの経験を活かして、自分の字に反映させることもできます。あとは、正しい方向性とコツを知るだけです。
ただ「まっすぐに」といっても、そこには大きな意味がありました。
・字の中心を通すこと
・字の流れを作ること
・行間を通すこと
・最初から最後まで同じ気持ちで書くこと
上下左右の余白をそろえる
「きれいな字の定義」を整理する
きれいな字とは…
@まっすぐな線が引けている
A一つひとつの字のバランス、文章全体のバランスがとれている
▼中心線が通っている
▼上下左右の余白がそろっている
▼字配りがよい
▼漢字10、平仮名7、カタカナ8の比率が守られている
Bそのうえで書き手の個性が表れている
きれいな字の最後の条件である「個性の表現」は、字を書いていれば、必然的に実現できてしまうといえます。問題は、その個性の表現が、ペンや腕の動かし方がぎことないために、イメージどおりできない場合です。
私たちの体の中心は「おへそ」の位置です。字を書くときには、書く位置の中心とおへその位置を合わせます。
書聖と呼ばれる王羲之は、十五年もの間ひたすら「永」の字を練習して八法の原理を体得し、それをすべての字に応用したといわれています。皆さんもがむしゃらにたくさんの種類の字を練習する前に、基本となるまっすぐな線と、この八法をマスターすることが大切です。
疲れずにボールペンを安定させるには、どうやって持ったらよいのでしょうか?それは、ずばり「小指」に力をいれるのです。
机にのるのは手首と肘の中間まで
紙を動かして目線を一定に保つ
利き目にも注意して紙の中心を合わせる
書道の稽古は、古典とされる作品をよく見ながら、ていねいに似せて書くことが中心になります。これを臨書といい、すべての書道家がどのレベルになっても必ず行っている練習です。
臨書においては、ただ漫然と筆を運ぶのではなく、精密に古典を観察し、感覚を働かせ、頭を使って書くことが大切になります。
臨書が終わったら、必ず自分の字をながめます。書道家も臨書をしたら、穴が開くほどじっくり眺めます。お手本の自分の字がどう違うのかを見極めるために必要なことだからです。
練習で大切なのは、量ではなく質です。たくさん練習するのではなく、しっかりとお手本を見取り、自分の書いた字のクセを確認する。そして、お手本と照らし合わせて違いをチェックしていくことで、自分のクセを抜き、きれいな字へと練習を重ねていく。この流れが大切なのです。
「とん・すー・とん」の三折法
もう一つ、スピード以外に注意していただきたいのがリズムです。皆さんが日常生活で字を書くときは、おそらくリズムなどは気にしていないと思います。字をきれいにしたいと考えている人でも、スピードを気にするくらいでしょう。
しかし、一つの字画を書くという行為は、最初に筆を入れる「始筆」、線を引く「運筆」、最後にとめる「終筆」の三つに分かれています。この三つをスムーズに行う、自分なりのリズムを身につける必要があるのです。
日本習字では、それを「とん・すー・とん」の三折法として教えています。「とん」は始筆での一拍休み、「すー」は、その字画の線を運筆する動き、最後の「とん」は、終筆での一拍休みです。
漢数字の「一」を書くときも、「とん・すー・とん」と口ずさみながら書くと、リズムのあるきれいな字になります。
平仮名・カタカナは「字源」を知るとうまくなる
とくに大人の人は、字源を意識したうえでの練習で、驚くほど早く字がきれいになります。
個人的には、罫線のあるノートでのまっすぐな線を引く練習、小指に軽く力を入れること、利き目の把握が特に役立ちました。
字、うまくなりたいですねぇ。。。
<blog内関連記事>
To Be Freedom: 書初め@2012
<参考リンク>
書道のはな*みち -トップページ-
とめはねっ! 鈴里高校書道部 1 (1) (ヤングサンデーコミックス)


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